箱根すごかったっすね。
近年のレベルアップと参加校増加でめまぐるしい順位変動。一視聴者としてはかなりおもしろかったと思います。
そんな箱根。今年は一歩ひいた目線で見てました。
例えば、ニュース番組なんかでゲストできてる“イラストレータ”とかが戦争とかについて偉そうにコメントしてることがよくあるじゃないですか。でも大半の視聴者はコメンテータの職業なんて大して気にしてないんで、そのコメントが専門家のものだと無意識に思って鵜呑みしてるわけです。それって…って感じですよね?
箱根駅伝に関して(っていうか何事も)そんなことが起きてるんですよね。
僕も今まで箱根駅伝て特に深く考えずにテレビの映像見て『あ~、あいついっぱい抜いてるわ。スゲー。』とか、メディアの特集見たり読んだりして『へぇ~』とか思ってたんですが、今年はヒマだったこともあり陸上やってるからこその感覚を活かしながら主体的に観戦してました。
そんなこんなで真面目に観戦してたら色々感じたのでそれを書こうと思ったんですが、いかんせん量が膨大なので今日はちょっとだけ。気が向いたら続きを書いてみようかと思います。
最初に断っておきますが完全に自己満です(笑)
①ベストタイムで比較するのはおかしい
よく箱根駅伝専門の雑誌などには出場選手のベストタイムが載っていたりします。テレビでは『この区間の10000m自己ベストランキング 1位A選手:28'50 2位B選手:29'00…』などと書かれたテロップが出たりします。そうすると自然に『この区間はA選手が一番速そうだ』と思ってしまうもの。でも一概にそうは言えないわけです。
というのも『自己ベスト=箱根当日の実力ではない』ということです。
自己ベストというのは多くの場合、自分の調子が良くさらに競り合うなどして理想のレース展開ができたとき、つまり【条件が良いとき】に出るもの(たまにそうじゃない例や、試合に出てないために昔のベストが残っているケースもありますが、その辺は例外で)。
ところが駅伝というのは前を追いかけて突っ込まなければいけなかったり、1人で走らなければいけなかったり、アップダウンがあったり、と言うならば【条件が悪いとき】のレースに近い状況なわけです。まして20km以上の区間が多くあり、これだけ注目度が高くプレッシャーのかかる箱根駅伝なら、その効果は何倍にもなるはずです。
よって比べるならば、各選手の『条件が悪い試合での持ちタイム』を比べる必要があるわけです。
でも条件が悪いとうのは明確に定義できないわけで…。だからマニアの人とかは色々な試合を見に行って各選手の(試合の気象や展開などの条件に対する)特性を観察してるんだと思います。そういう人間的な特徴はなかなか変わりませんから。
そういう選手の特徴まで分かった上で観戦するとかなり面白い気がするんですけどね…。普通の人はなかなかそうはいかないもの。
話が若干それた気がしますが、要は『自己ベストっていうのは参考程度なんだ』っていうことですね。
②今日の5区に関して
某大型掲示板などで早稲田の三輪選手の非難がすごい…。
ああいう展開で抜かれてしまってはしょうがない気もしますが。
でも!!どのチームの首脳陣であれ山登りが想像以上の差がひらく区間であることはわかっている。そして、これだけ各学校が力を注いでいる箱根駅伝。にも関わらず、対策を練らない首脳陣はいないはず。
と考えれば、この区間を走っている選手は(事前にアクシデントなどがあった場合を除いて)各チームで登りに適正が見られ、かつ登りのスペシャリストとなるように特訓されてきた選手であるはず。
そのため他の区間と違って特異的な山登りでは駅伝の流れなどは考えず、適正のみで選手が配置されているわけである。それはつまり、どのチームもチーム内で『5区を最も速く走れる(はず)』と思われた選手が走っているということ。
だから今の早稲田で一番山に強い三輪選手が走ってあの結果なのだからしょうがない。三輪選手が良くなかったというよりは柏原選手がずば抜けて凄過ぎるという気がします。
そして明日!!
東洋とは復路の選手の力はほぼ同じぐらい。
そう考えるとそれほど平地では差が付かない。
それに早稲田はチームカラー的に先頭で走ると調子ずくが、追う展開だと弱い。
というこでキーマンは谷本ならぬ加藤!!
22秒って追いかけたくなるけど、かなり頑張らないと前半では追いつけない絶妙な時間差。下りって一見、疲れても重力で走れそうだが、実は足に余裕がないと全くスピードに乗れないもの。最初の登りでムリすると絶対に後半ダメージがくるので、記録や前に惑わされずに自分の走りをしてほしい。といってもそれが何よりも難しいのだが…。
いずれにしても一人の早稲田の学生として明日は優勝してもらい!!